会長挨拶

寺地 敏郎

 第79回日本泌尿器科学会東部総会の開催主幹校を仰せつかり、会長として大変光栄に存じます。東海大学医学部外科学系泌尿器科学教室は1974年に開設され、2014年には丁度40周年を迎えます。その節目の年に教室開設以来初めての東部総会を開催することができることを、関係者一同大変嬉しく思っております。大会開催に御推挙を頂きました皆様に、心から感謝申し上げます。

 大会会場はパシフィコ横浜といたしました。会期は2014年10月12日(日)、13日(月、祭日)、14日(火)です。今回は卒後教育プログラムが二つですので、初日の12日は各種委員会のみを開催し、学術大会は13日、14日の2日間に行う予定です。13日は祭日ですので、プログラム編成を工夫し、平日休みを取りにくい先生方にも、是非多く参加していただければと考えています。

 本会のテーマは「連携と融合」といたしました。近年のナノテクノロジー、バイオテクノロジー、あるいは光学系技術、画像処理、ロボット技術などの工学技術の進歩には目を見張るものがあります。そしてこれらの技術は、医工連携の言葉のごとく今では臨床の現場に直結し、互いに進歩のスピードを高めている感があります。一方、現在の医療の現場には、超高齢社会が生む医療の歪み、がん患者の増加、パソコンと医師の過重負担が生む医療現場の意思疎通不足など、現代社会の必然として生じる諸問題があります。さらに、iPS細胞の利用などの新しい技術に伴う生命倫理に関する問題も顕性化してきています。

 本会は、新技術の進歩に触れるプログラムと共に、医療者としての立ち位置を確かめ、現代の医療が抱える社会医学的側面についても考える機会にしたいと思いました。政策研究大学院大学アカデミックフェローで元東海大学医学部長の黒川清先生にお願いした基調講演を始め、多くの先生方のご講演から、科学の進歩が見せてくれる夢と、医療者として現代の困難な環境に立ち向かう勇気とをもらえるような大会にしたいと、鋭意準備を進めています。どうか、皆様のご協力をよろしくお願い申し上げます。10月中旬、天高く馬肥ゆる季節の海を望む横浜で、皆様とお会い出来ることを教室員一同、心から楽しみにしております。

東海大学医学部外科学系泌尿器科学 教授
寺地 敏郎

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